きみが愛していた世界は決して美しくなんかないはずだ

優しくできない寂しがり

獣の背中はあたたかい

幸福を誘う五つの指で

時折り芽吹く熱を前に盲目

歓声のなか消えゆくは灯火

このまま忘れていられたら

菫と咲く

深く眠ってまたおいで

アルコールが目に沁みる

ひやりと苦い

恋留め

せめて弱った顔で消えてくれ

悪夢なら幸い

羽化した心でふわりと拒絶

殺めるならば今

青さなど疾うに

人生を黒で満たしてみるのも案外悪くない

ことだま恋歌

戯者に乞う

夢よこのまま溶けること無く

いずれ魔女に葬られようとも

夏を背に

負けたがりのずるいひと

絨毯にでもなろうか

波打ち際に愛の手を

花の群れに呼吸を埋めて

またの名を外道

かしずく姫君



人生のピースはいつだって一つと揃わない





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