染まる瞼

寄り道から口付けまで

手探る愛など

月と闇

全く冷めている

内部を滑るのは

梅雨、露、液

しとしと、がしゃん

検閲対象物

首すじから舐めとる狂気

煮詰まらない春

色褪せた花弁に熱は落ちて

そうして生まれるささくれを

愛でると汚すは紙一重

灯火の向こう側

彷徨う食指

暮れて追い風

羽の成る日

うわごとのように熱く

雨粒に溶ける

見えなくとも愛するよ

正しい過ち

ゆるく深く乱されて

それでも必死にしがみついている

極彩色に沈む世界

失踪の果て

糖度が欲しい

毒された耳朶より崩壊

蕭条の朝

憂き夜は傷の舐め合いで



ありのままを受け止めるだなんて格好のいい台詞で君は納得できるのか




蕭条:しょうじょう
ひっそりとしてもの寂しいさま。
憂き夜:うきよ
浮き世より造語。せつない想いや苦しさに満ちた夜など解釈はお好きに。

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