空想の派生 魂の残渣

深海にて待ち合わせ
指先から落ちてゆく粒子
まどろみは夢のなか
熱に触れて恋に揺れる
通りすがりの美人
サジェスト
記憶は過去に置いてきた
3つ目の答えをきみは知らない
遠く、鳴き声
偽善の爪先


ラメントを贈る
きっと誰のためでもなかった愛情
貪婪な双眸とはかない理性
それを慈愛と呼ぶ
浸る雨音、きみの声すら聞こえずに
好きだったという過去形のはなし
喚びあう呼吸音
本当は儚いくちびるを啄む
壊してしまえばよかった
気付かないふりをすれば、それは片思いでしかない


生半可な優しさが同化する
やさしく滴る温度
マゼンダの海を渡る
目に沁みる青さ
伝言なら捨てた
うそだらけ
二度目の浮遊
きみの魔法を暴くまで
いびつな糸に縺れる
手短に誘拐


やさしい嘘が重なれば
愛するために生きている
きれいなだけの恋よりも、歪に曲がった愛のほうが
理不尽な言い訳
愛を届けにきました
ラブミーテンダー
例えばそれが僕に見せる最後の笑顔だとして
上辺だけの恋模様
かりそめのキスとぬるい抱擁
零れる熱をどうかその手で


舌先のワクチン
不確かなささやき
縋ることすら叶わない
寂しいのは私のほうでした
無垢の手を取る
不純なあいさつ
似合わない台詞
微かな欲を吐く
これが最後の夜
いつもの社交辞令だと知っていた


鈍感を振る舞って正当防衛
少年Aの主張と少女Bの鉄拳
仕組まれた呪文は真昼に溶ける
やさしさだけを含んだ笑みで
夜明け前のキス
慕情を孕む
拙い手先で愛に触れる
まるで遺言
ふたりの冷たい体温でも心は暖め合えますか
なじまない呼吸音


きみを繋ぎ止める為の理由を探してる
不透明な恋のかけら
低温な愛のかたち
紫煙に埋もれる
彼の匂いに敏感な嗅覚
至ってシンプルな愛情表現
底辺からの内出血
焦がれる余地もなく
ふたつの水滴
すれ違う午前二時


かわいいだけならよかった
不必要な想いばかりを重ねてゆく
きみに奪われるなら、いいよ
せつない触れ方
素直になれるわけがない
微睡む昼下がり
いとしい馬鹿
アルコール漂う真夜中の
お前の寝言について小一時間話し合おうと思う




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