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【早起きは三文のなんちゃら】



「おはようサンシャイン!今日も一日がんばるぞーい!!」

と、珍しく早くに目が覚めた私は庭で一人大きく伸びをする。
そう、一人・・・だったのだが、さぁて散歩でもするかと踵を返したところ、

「!?・・・お、大倶利伽羅っ!?」
「・・・」

なんとそこにはザ・馴れ合いはしない大倶利伽羅がいたではないか!
ぜったい聞かれてた!!今のぜったい聞かれてたよ!!ガッデム!!!!

「お、おはよう・・・」
「・・・おはよう」

ぼそりとだが挨拶を返す大倶利伽羅。うんうん。そうなんだよ、大倶利伽羅って必要以外の絡みは
しないんだけど、こうやってきちんと挨拶は返してくれるんだよなあ〜〜〜〜〜

「えっと、つかぬ事をお伺いしますが、」
「・・・なんだ」
「いつからそこにいた?」
「あんたよりは先だな」
「ってことは、さっきの見てた・・・?」
「・・・あぁ」
「ぎゃあああああああ」
「うるさい」

大倶利伽羅がいつも通り煙たそうな表情を向けるが、今の私はそれどころではない。
また新たな黒歴史を作ってしまったことに絶賛阿鼻叫喚中である。

「わ、忘れておくれ・・・頼むから忘れておくれ・・・」
「・・・」
「分かった!ずんだ!明日のおやつは美味しいずんだにしてもらおう・・・!!」
「・・・・・・ふん」

私に一瞥くれて大倶利伽羅は歩き出してしまったが、これは了承である。
ほんとずんだ好きだな!私も好きだけど!私は彼を追いかけて隣に並ぶ。

「大倶利伽羅も朝の散歩?」
「・・・」
「私も一緒に散歩してもいい?」
「・・・勝手にしろ」
「やっぱダメか〜!・・・・・・ん??今なんて、」

「・・・勝手にしろと言ったんだ」

「!うん!うん!勝手にする!!」

やっばい!みっちゃん!赤飯炊いて!!私は史上最上にでれーっとした顔を晒しながら歩く。
すると、顔面にばさっと何かをかけられた。見てみればそれは大倶利伽羅のジャージで。

「着ておけ」

実はちょっと肌寒いなぁーなんて思っていたことが分かるなんて、彼はエスパーかなにかなのだろうか。



2017.1.10