例えば朝登校して来た時。

仁王は長い指で銀髪をボサボサとかき、大あくびをしながら朝練にくる。

猫背だけど漫画的に足音をつけるなら「トテトテ」みたいな歩き方をする仁王は、男でも女でも思わず「可愛い」とか「エロい」とか思ってしまう程だ。

大きく開いた白い首元が、かなりエロくて目線とか理性とか色んな意味でそそられる。

かと思えば笑って挨拶する姿はかなり可愛らしいモノなのだ。

さらに例えるなら授業中。

朝練の疲れが溜まっているのか、仁王は授業が始まったらすぐに寝てしまう。

すーすーと寝息をたて、気持ちよさそうに眠る姿は、ペテン師なんて異名が嘘のように感じる程エロかわいい。

古典の授業だったから、寝てる所を発見した先生がすぐに仁王の頭に辞書を落とした時なんか、涙目で頭をさすりながら起きるもんだから、可愛くて可愛くて授業中じゃなかったら多分抱きついてただろう。


もっと例えるなら昼休み。

昼飯食う為に屋上に行く時、仁王は鼻歌を歌いながら階段を登る。

何の歌かはさっぱりわかんねえけど、何となくそれは仁王が好きなジャズなんだな、というのは感覚的にわかったりする。

弁当を食う時だって、食い終わったらシャボン玉吹き始めたり、飛んできた蝶々とじゃれたり、その笑顔を俺に向けて欲しいぐらいだ。

そのぐらい可愛い。

可愛すぎる。


もっともっと例えるなら、放課後の部活。

練習中にイリュージョンで幸村君とか真田とかになってる時、いつも仁王は妖艶に笑っている。

周りは幸村君とか真田の幻覚ばかり追っているからわからないと思うが、俺は仁王ばかり追っているからわかるのだ、あの仁王の笑みが、どれだけエロいか。

その後、柳生になりすましている所を柳生本人に見つかり、こっぴどく説教を受けた後の膨れっ面する仁王はもの凄く可愛いのだ。

とまあこのように、仁王の可愛い所をあげていったらキリがないのだが、代表的な可愛さがこのくらいだ。

いや、何か違うな。

代表的なエロ可愛さがこのくらいだ。

まぁ挙げようと思えばいくらでも挙げれるよぃ?

髪結んでる時とか腹出して寝てる時とか柳生の眼鏡(レプリカ)かけてる時とか。

つかアイツは存在自体がエロ可愛いんだよ、わかる?

おっといけね、本当に言いたいのはそこじゃねえ。

最近、どうやら仁王のエロ可愛いからエロがとれる頃がやって来たみてぇなんだ。

え?どういう意味かって?

まあ黙って聞いてろよぃ。

まあな、仁王はいつまでもエロ可愛いのには間違いねえんだけどな。

この前な、俺仁王に焼き肉定食奢る約束で数学の宿題写させて貰ったんだよ。

でさ、学食の焼き肉定食って結構量多いじゃん。

しかもアイツ少食だからさ、「そんなにも食えんの?」って聞いたらさ、アイツ何やったと思う?

「バカにすんじゃなか」って言って食べきれねえのに必死になって頬張ってんだよ。

まあ最終的に半分は俺が食ったんだけどさ、ホントにそれがもう可愛くて可愛くて、「何だ!?この可愛い生き物は!!?」って思ったな……。

…あ、今仁王真田に追いかけられてる。

あああ、ホントにもう可愛いなぁ仁王はっ。

「って思うんだけどどう思う?」
「丸井先輩、キモイッス」


仕草が可愛すぎる

 
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