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騙す嵌める(R-18)




「仁王、何してるんだ」
部活中にも関わらず、何処かへ行ってしまった仁王。
どうせ何処かでサボってるんだから探して来いと精市に言われた俺は、迷わず屋上に向かった。
「別に何もしとらん」
「充分サボってるだろう」
仁王の隣に行き、早く戻るよう急かす。仁王のせいで俺まで弦一郎にガミガミ怒鳴られるのは御免だ。


「仁王、戻るぞ。ほら、立て」
「・・・参謀」
「何だ?」
「ええ匂いじゃな」
「・・・話を逸らすな」
「そそられる」


次の瞬間、景色が一変した。
校舎やフェンスは視界から消え、仁王とその背後の青空だけが残った。


「に、仁王・・・!!」
「まぁ、そう騒ぎなさんなって」
「そういうことじゃ・・・!!」
「蓮二」
耳元で低く囁かれる。
その直後、仁王の手がジャージのジッパーを下ろし、シャツを捲り上げた。
「んんっ!!」
「何じゃ?もう感じとるん?」
季節は11月。ただでさえ寒いのに、こんな所で脱がされたらたまったもんじゃない。
「ち、がっ、あぁっ!」
不意に乳首をグリグリと押し潰され、不覚にも腰が浮く。
仁王が、嫌な笑い方をした。


「・・・あぁっ・・・」
仁王の指が蕾の中をグチャグチャに掻き回し、それが前立腺に当たる度に声が漏れ出す。
それを知った仁王が執拗にそこばかり攻めるせいで俺の性器は完全に勃起し、先走りを垂れ流していた。
「外の方が感じるんじゃろ」
否定できない。
いつ誰が来るとも知れない屋上でこんなことをしているという事実に、俺はいつも以上に興奮していた。


「にっ、におっ、や、もうっ・・・」
「何じゃ?」
「や、やぁっ、いっ・・・やだぁっ」
「何が?」
「い、れて・・・にお、の、ほし、いっ・・・」
イけそうでイけないもどかしい感覚に腰を揺らす。
それが詐欺師の手の内なんだろうと少し思ったが、イきたくてたまらない。
もう、どうでもよかった。


「そんな顔しなさんな。分かっとるから」
そう言った仁王は俺の脚を担ぎ上げ、いきなり蕾に陰茎を突き刺した。
「ああぁっ!!」
途端、性器からぶちまけられる白濁が腹を汚した。
仁王を見上げると、彼は律動を始めた。


「う、あぅっ、ああっ!!」
中を突き上げる仁王に反応して、果てたばかりの俺の性器はまた勃起していた。


感覚に思考がついていかない。
息が詰まるくらい激しくて少し苦しい。
待ってくれと言いたくても口から出る声は言葉にはならず、嬌声となって消えた。


「ああっ、ひゃぁんっ!!」
「っ・・・そんなに、締めたら・・・っ」
ナカの仁王の陰茎の質量が増し、律動が速まった。
「や、ああっ、におぉっ、はぁっ、イくっ、あぁっ、イくっ・・・・」
何度も奥を突かれ、限界が近いのだと悟る。


「っ、蓮二・・・」
「ぁんっ、あっ、はぁ、ああっ!!ま、さっ、まさ、はるっ・・・!!」
更に突き上げが激しくなり、体が震えた。
「あっ、ああああっ!!」
最奥を一気に突かれた途端、射精してしまい、精液が辺りに飛び散った。
「蓮二・・・」
ナカに仁王も射精したのを感じ、彼に抱きついた。
「蓮二?」
「んっ、仁王・・・」
仁王の手が背中に回される。
少し嬉しくなって、その頬にキスをした。
不意を突かれた詐欺師の、驚いた顔が見える。
それだけで、満足だった。

end



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