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黒い紐(R-18)




もう、限界はとっくに超えてる。
それでも精市は、俺を解放してくれない。


「ぁあっ・・・やっ、も、せ、いちっ!!」
「何?」
「む、りっ!!も、やだぁあっ!!」


今俺の手は縄で拘束され、抵抗して暴れれば縄が擦れて赤い血が滲む。
抗い様のない状態で脚を開き床に座り込んだまま、乞うように精市を見上げた。
俺の蕾の中に入れられた何かが不規則な強弱で振動を続けていて何度もイきそうになっているのに、陰茎を縛る紐がそれをさせてくれない。
精市はただ、体を震わせて性器から先走りを垂らす俺を見下ろして酷く綺麗に笑うだけだ。


「可愛いね、蓮二は」
「い、やぁあっ、せぇ、いちっ!」
「これ?解いて欲しい?」
精市が俺の性器を縛る紐の端をつまみ上げて言う。
「と、て・・・とって、それぇぇっ!!」
「ダメだよ、せっかくいい眺めなのに」
「や、やだぁぁ、イ、かせっ・・・あっ、ああっ!?」
精市が不意に蕾に入れたものの振動を激しくした。そのせいで俺の体は冷たい床に倒れこんだ。


それでも止まらない、内側からの強い振動。
足が震え、涙が零れてきたのがわかる。


「あ、ぁあっ、せぃ、いちっ・・・」
自分より遥かに小さなものに体を揺す振られながら横たわり、懇願した。


「何、蓮二?」
「はぁあっ、っん、せ、いちっ・・・」
口を開くたびに唇の端を伝い流れる涎が涙と混じり、床に落ちた。
「いいよ。中の抜いてあげる」
精市はそう言って俺の脚を広げ、蕾に指を突っ込んだ。
「ひゃぁあんっ!?」
グチャグチャと中を弄られ、精市の指をぎゅぅっと締め付けてしまう。
陰茎は完全に勃ち上がり、だらだらと先走りを流し続けていた。


蕾から何かが抜かれ、息を吐き出した瞬間。
「ああぁっ!!」
先程とは比べ物にならない圧迫感に、息が詰まる。
「ごめん蓮二、俺も限界だから」
背後から精市の声。
そして彼は何の前触れもなしに律動を始めた。
「あっ、んぁあっ、や、だっ、うぁあっ」

床と肌の間で擦れていた手首を拘束する縄が更に食い込む。
そして、千切れた。
ズキズキと疼く手首に赤く滲む血だけが残る。


好機だ。そう思った。


俺は精市の突き上げに耐えながら、片手を自分の陰茎に伸ばす。
そして触れた結び目を探り、どうにかして拘束を解いた。
それぐらいイきたくて限界だった。
その途端、ピタリと止んだ刺激。


「・・・んんっ」
「蓮二」
「あぁっ、ごめんっ、ごめんなさいっ」
「そんなにイきたいなら好きなだけイけばいい」
蕾から精市のが引き抜かれる。
「や、やだっ、やぁあっ」
「これで遊んでなよ」


がばっと力任せに開脚させられ、蕾に異物感を憶えた。
「なっ、なに、をっ、っああああっ!?」
蕾の中のものを精市が奥に押し込めたせいで前立腺に当たり、射精してしまった。
その直後、蕾に突っ込まれたそれが激しく振動を始める。
「ふあっ、ああっ、ひゃあんっ!?」
「クスッ・・・後で何回イったか教えてよ」
精市は服を整え、出て行きざまにそう一言残した。
そしてドアを閉め、出て行ってしまった。


「うっ、ぁあっ、ん、いっ、はぁあ、ぁああっ!?」


ドアの近くには血痕が残る縄と、精液で白く汚れた黒い紐が無残に散らかっていた。
end



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