main | ナノ
策士と正攻法 (仁柳)




「仁王…」
「んー…?」
「…重いぞ」
「ん、済まん」
俺が本を読んでいると仁王が背後から抱きついてきて、離れてくれない。
抱きつくこと自体は構わないのだけど、間が悪い。
「蓮二ー…」
「ん?」
「こっち向いたまま目瞑りんしゃい」
「…そんな遠回しに言っても無駄だぞ」
「ほれ、本閉じて」
「……」
本を置いて仁王の方を向くと頬に手が添えられ、自然に唇が重なった。
「っ、んん…んぅ…」
舌が絡められ、何度もしつこいくらいキスされる。
そのまま肩を掴まれて押し倒され、俺の服に彼の手が伸びた。
「んん…ん、ふぁ…に、お…」
「姫初めじゃと思えばよか」
「そ、んなっ…」
彼の体を押し返そうとしても、力が入らない。
「逃がさんぜよ」
「……いいよ、好きにしてくれ」
そう言うと仁王が「いい子じゃ」と俺の頭をなでた。
その感触が、妙に忘れられない。



Novel
Site top


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -