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相互性依存症候群(7777hit御礼)




「柳さん」
「っ、ん…赤也…ど、こ…?」
「ここにいますよ」
赤也の手が、俺の頬に触れる。
「みえ、ないっ…」
「いいんすよ、見えなくて」
頬に添えられた手が顔を伝い、唇をなぞった。
白い布で即席の目隠しをされた俺は、触覚と聴覚ぐらいでしか赤也の存在を感じられない。
「柳さんの肌って、綺麗っすね」
Yシャツを肌蹴させられたのか、赤也の手が俺の胸を滑る。
「んぁっ、やっ、そこっ…」
「感じちゃったんすか?」
「やだぁっ、も、シたくないっ…」
赤也に性感帯を刺激され、性欲に忠実な体とは逆に首を振った。
「何で?柳さんシたくないの?」
「だ、って…」
「ん?何?」
「赤也が、意地悪する、からっ…」
「何、優しくしてほしいの?」
「んんっ…」
赤也の服の裾を掴んでもたれ掛かると、背中に手を回されて抱きすくめられる。
「意地悪しないから」
「やだっ…」
「柳さん」
「ぁ、かやっ…どこ…?みえ、ないっ…」
「そんな泣きそうな声出さないで下さい」
困ったような赤也の声が脳天に響いた。
「これ、と、って…」
「嫌だ。柳さん我侭だから」
「な、んで…?わが、ままっ…」
「ほら、立って」
「っ、ん…」
引っ張られる様に立ち上がると、赤也が俺の手を離した。
「やだっ、何…?」
「俺どこにいるか分かる?」
その場に立ちすくんで首を横に振る。
すると、言われた。
「それ、取っていいっすよ」
手を頭に回し、もどかしい手つきで布の結び目を解く。
手が小さく震えた。
「っ、あ、かやっ…」
今まで光が遮断されていた分、余計に蛍光灯が眩しく感じる。
赤也は、一歩足を出せば届くほどの近距離にいた。
「柳さん」
「赤、也っ…」
「いいよ、おいで」
そう言われて、赤也にぎゅっと抱きつく。
すると、きつく抱きしめ返された。
「柳さん可愛い」
「あかやっ、すきっ…」
「俺のこと見える?」
返事の代わりに、赤也の胸に顔を埋める。
「柳さん、優しくされるのに弱いっすよね」
「んんっ…」
それが図星で、誤魔化すように目を伏せた。
「いいよ、優しくしてあげる」
「赤也…」
「それで、俺から離れられない様にしてあげるから」
「んっ」
赤也が耳元で言ったことに頷くと、頭を撫でられる。
「柳さんは、ずっと俺のものっすよ」
赤也が独り言のように呟いた。


end
7777hitありがとうございます!
お待たせしました!
こんな感じで宜しかったでしょうか…?
何かあればお申し付け下さいな。
苦情、お持ち帰り等はご本人様のみで。



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