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浮気がバレた。
一応悪いことだと知っていた俺は焦って、いったんは落ち着けたものの結局またバレたりして、逆ギレっぽいことして家を出た。

「ちょっと、泊めて」

そういえば簡単に泊めてくれる女の子を俺はもう何人か知っていた。

なんてかっこ悪い逆ギレ。最悪。あの時もっと必死こいて土下座でもして謝っとけば良かった。足元にすがりつくとかそれくらいして、そしたら俺は今頃まだ家に居ただろうに。柚麻の隣をキープできていただろうに。それを自分から放棄したなんて、信じられない!
柚麻と離れることだけは考えられない。絶対に絶対に絶対に絶対に。
その場しのぎでだって、もっと謝っておくべきだったんだ。
柚麻は泣いてた。俺が出てくときも引き止めたかったぽいしもしかして今も帰りを待っているかも。
でも帰るタイミングがわからない。タイミング。タイミングってなんだ。

悩んで考えて、結局タイミングもクソもないところで俺は我慢できずに家に帰った。


ごめん。ごめん柚麻、辛かったよな、寂しかったよな。
悲しい思いさせてごめんな。
「もうしないよ」
柚麻が、辛くて俺から離れてしまうようなことは。
浮気は俺に自信を持たせる行為。欲を発散する行為。もっと慎重に、バレないようにするべきだったんだ。ごめん柚麻、俺気をつける。
だから離れたりはしないで。頼むから。


What are efforts?
バレないようにするから。

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