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授業が終わって俺はただ一人机に突っ伏していた。
多分頭から湯気出てる。

さっきは恥ずかしい事した。
なんたる失体…。
そうだよな、なんでもないときに雅樹が俺の顔ジッと見るわけないよな…そんな仲良いわけでもあるまいし。
なんか涙出てくるかも…

ふと、自分に影が落ちたのに気がついて顔を上げてみる。
俺と目が合ったとたんニコリと微笑んだのは、俺が夢みる雅樹、ではなくクラスメートの友紀。
俺の理解者であり、親友だ。


「友紀じゃん」

「さっきさ、仁また雅樹君の事見てたよね」

「うっせー…写メろうかと思ったぜ」


俺が雅樹の事好きだって知ってるのは友紀だけで、友紀が天下のブラコンだと知っているのも俺だけだ。
親友、マジ親友。


「目が合って良かったじゃん」

「馬鹿にしてんだろ!恥ずかしかったんだからなマジで!」

「ははっ」


くそー笑いやがって。
でもまあそうか…。
目が合った、ってプラス思考に捉えればいいんだな。



その後の昼休み、いつも通り友紀と昼飯を喰おうと思ったら、友紀はなんらかの用事ができたとかで俺は一人で食堂に向かわなければならなかった。

…っていやいやおかしいよな。
別に友紀しか友達がいないわけじゃねーんだし他の奴を誘えばいいではないか。
ぼっち飯とか嫌いだ。

でも他の奴って…


「なあ仁」

「ふぁい!!?…あっ…」


……雅樹だー!!
雅樹がいるよ雅樹が今俺の目の前にしかも名前呼ばれたよな今!
これって1ヶ月いや2ヶ月ぶりくらいじゃね!?
くそーかっこいい…


「……あ?なんだよ」


ってなんで俺こんな冷めた声出しちまうんだよ…
自分わけわかんねーよ…
こんなだからツンデレって友紀にいわれんだ…


「飯一人ならさ、俺といかないか?」

「えっ」


か、神様……


「な、んでお前と…」

「いや俺も今日1人だからさ、たまには仁と話とかしたいし」

「な……」


俺と…?俺とお話がしたいのかこいつは…?
駄目ならいいんだけど…と申し訳なさそうに言う雅樹やっぱり格好良くてもう泣きそうなくらい大好きだと心で叫び


「し、しょーがねーな!!」


と無駄に上から目線な俺。

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