寒い日の朝。
それも極端に寒い日は
アカギさんはひっつき虫だ。
その時が寒いと分かれば、いつでも私にひっついてくる。今日は大学の日なのに
勿論、かれこれ30分はベッドから動けてない訳で
綺麗で少しあどけないアカギさんの寝顔がものすごく近い訳で
どうして朝早くからこんなドキドキしなきゃいけないんだって理解できないくらいときめいてるんです
「ん...ふぁーあ。...あ、
起きてたの?」
『おっ、おはよう!』
きっとすごい変な顔をしていたと思う。
もし今の顔を見られたら、アカギさんは「ひどい顔」ってすごく痛いデコピンを放つだろう
「今日、大学?」
『(ホッ...)うん、大学』
「そっか、離れがたいね」
寒いからね。と笑うアカギさんを見れなかったのは、私の顔はさっきよりも酷くなってるから
アカギさんの呪縛から簡単に逃れ(逃してくれた)、家を出ようとする時はアカギさんは布団に絡まり、二度寝していた
思うんだけど
人の温もりに触れず、そんな事には全く興味を示さなかった彼が
さっきのように、熱を抱きしめて安心している。
人の温もりを求めはじめている
もしそれが、私のせいだとしたら
...どうだろう。案外自負しているんだ
今私が、彼の温もりを欲しているように
彼も私の温もりを欲しているに違いないって