必ず手に入れてやろうと思った女は、二周りも年下で
なのに全てを悟ったようなすました顔して目を離したら消えてしまいそうな女だった。
掴みどころが全く見あたらなくて、それ故に興味は尽きない。
中年、もうこんな気分を味わえないと思っていたからなんだか若くなったようだ
「そう、若くなったんだよ
だから分かる。
お前の、腐った諦め...人生を
諦めたような態度。
いい加減にしたらどうよ」
ナマエの力ない目が俺を見上げた。俺を目の中に居れた。
じりじりと迫って、もっともっと見てほしいからってナマエの顎を軽く掴んだ
「ちゃんと見ろや、ナマエ」
『...銀さんみたいな人が
束縛だなんて。おかしいね』
「私は銀二さんのものって
言ったら離してやっても
いいんだぜ?」
『気が向いたら言います』
ほら、笑ってても腹の内では何を考えているか分かったもんじゃない。
まあ言える立場じゃねぇが、俺は至って本気だって
その思考も、体も中身も、全部俺のものにしたいんだから、本当に「おやじを弄ぶんじゃあ
ねぇぞ?クソガキめ。」
『すみませんね
てっきり弄ばれたいんだと
思ってたんですけどね』
嫌みを含んだ言葉を一蹴して、今日はこの辺にとナマエの首を絞めた