こうして彼の家に来るのは頻繁。
ほぼ毎日。
もう1年も通い妻状態なのに、へらへらへらへら笑ってるだけ
ちょっとくらい手出してくれたっていいのにな、そんなに魅力ないかな私。私だって女の子だし彼だって男の子だしもう中学生じゃあるまいし
安い野菜の入ったスーパー袋の音がやけに重く感じたのは、もしかしての結論に至ったから
『おーい、来たよー』
「おっ、あっナマエっ...!」
『よくそんなリアクション。
まだ慣れないの?』
「えっ?んー、その、なぁ、
い、いいから上がれ!」
照れてくれるのは嬉しい事だ。
ドアを開けて少し顔を赤くさせて見せてくれる笑顔も嬉しいんだけれどカイジくん、そろそろ慣れはしませんか?
早速晩ご飯を作ってやる為に立つ台所で、溜め息と同じような感覚で『カイジって童貞なのかな』と呟いてしまって、部屋でカイジが動きをストップさせたのも目に入った。やだ、図星?
「そんな訳あるか!」
『じゃあなんでそんな必死なの
いいじゃんチェリーボーイ』
「あのなぁ...!
俺だってその気になればっ」
お出汁を味見する私に、後ろから抱きついてきた。突然、いや今までの流れは寧ろ私の持って来ではないのか。断じてそうじゃない
だって私だって顔から火がでる程赤く照れて、持っていたお玉もお鍋の中に放り込まれて
カイジの荒い息が項を撫でる。
嘘嘘っ...こんな所で!?
ほぼ半泣きで振り返れば、私より半泣きなカイジと目が合った
「いきなりキッチンでって、レベル高くないか...?」
『え、あ、そうだよねっ!?』
結局、中学生。