「……あーん?」

ふわっと意識が戻って目を瞬いてみるが、寝転がっていた床がふわふわして気持ち良かったのでもう一度瞼を下ろした。

ら、ごすりと音を立てた後頭部に思わず呻く。昔、船長にゲンコツ食らった時並みに脳みそが揺れた。

「げんかんでねるんじゃねぇよ」

「おま…」

ぐらぐら回る視界に殴り返すことも叶わず呻くと、投げるようにボトルの水を寄越され再度唸る。優しさと受け取っていいのか判断しかねるが、とりあえず気力を振り絞りその頭を一発引っぱたいておいた。ぺしっと、気のない音。

「あ゛ぁ〜、一気に気持ち悪ぃ……」

「ざこのくせにのみすぎるからだろ」

「うるせぇ…」

途方もなく眠く、体が重い。流石に飲みすぎたというか、




起きたら腕の中で寝こけるチビがいてなんとも言えない気持ちになったが、抱き枕としては上等だったのでそのまま二度寝した。子供体温は添い寝にちょうどいい。