にやにやとチビを見下ろせばこの上なく不快そうな顔をされ余計にやにやとしてしまうのは仕方が無いことだろう。

「おーい、イイコちゃーん」

「………」

クロコダイルが近所のババアに孫でも可愛がるようにべたべたに甘やかされ反応に困っていた場面に遭遇したのはつい先程だ。嫌そうと言うよりはまんざらでもないような顔に爆笑してからむこう、クロコダイルの機嫌は世界の終わりを見てきたようである。

「おりこうちゃーん、そうおこりん坊だと早死するぞー」

「………」

「無視するなよう、くろこちゃーん」

「だまってろ!!!!」

ぶちりって音が聞こえるぐらいブチ切れたクロコダイルに爆笑して逃げた。