「若が…かわいい…!」

「フッフッフ、来るな」

若がちっちゃくなって帰ってきた。何でもトシトシの実の能力者と遭遇してちょっかいかけたとかかけなかったとか言ってるけどなにその実欲しい。服もセットで小さくなるってミラクルなようで邪道だがその実欲しい。そこはぶかぶかな服着た子供だろうよええおい。トシトシの実欲しい。

若が返ってきてからというものベビー5達が大慌てて何やかんやして飛び出していった。たぶん能力者死んだ。後でトシトシの実を探しに旅に出よう。その中俺はさっきから若の能力でばっちり見えない簀巻き状態で若と対峙しているわけだけど残念ながら縛られて興奮するタイプではないので離してほしいけど若かわいい。その生意気な子供オーラ超可愛い。

「お願いです戻るまででいいんで抱っこと頬ずりだけでいいんでさせて下さい!」

「遠慮してるように言っても微塵も遠慮してねえからなそれ」

「抱かせてください」

「俺が悪かった」

えー、と声を上げても生憎この場に俺にアイアンクローする大きい若も問答無用なヴェルゴもその他諸々もいないのでマジ俺の時代来たと思うのですがどうでしょう皆さん。

だってほら、若何だかんだ甘いし。

「若ぁ…おねが、ぐえっ!」

「フッフッフ、却下」

「あ、あだだだだっ、ちょ、ぎぶぎぶ!!!」

若がくいっと中指を曲げて糸が容赦なく俺をボンレスハムにしようとぎりぎり音を立てて締め上げた。何これ俺の時代来てねえ。圧死させようとする糸に呻き声を上げていれば響く笑い声。声も子供で可愛いけど残念ながら縛られて興奮する趣味はないのだと泣きつけば渋々と苦しい程度に緩めてくれた若マジ天使。

「若ぁ!」

「フッフッフ、オマエキモイ」