くん、と冷たいなにかに腕を引かれた感覚に瞼を持ち上げた。

暗がりの中、眠気に霞む目で自身の腕を辿って見やれば見慣れた小さな手。さらにそれを辿れば、先に寝ていたはずの、グラサンを外した幼い顔が俺を覗き込んでいた。