己の腕が、己の意思に反して動くことなど通常は無いだろうに。

酒に伸ばしていたはずの腕が、ついと気まぐれを起こしたように動きを変える様を、妙な気分で眺めていた。

「フッフッフッ…飲みすぎだぜ、ナマエ」

「クソガキ…帰ったのか」



「ナマエが俺をそう呼ぶのは、決まって俺が怒った時だけだ」