「ふふ…似合うかい?」

見せつけるようにくるりと回ってポーズを決めたウェヌスは、黙ってさえいればまるでどこかの貴人だ。

純白のドレスがひらりと泳ぎ、赤い口紅がその肌によく映えた。

女の褒め方はよく分からないが、ただ頷いただけのニューゲートにウェヌスが少し拗ねた顔をしてニューゲートを見た。長いまつ毛の奥、凛とした目がニューゲートを正面から移し込んでいる。





「離さないよ」

ぎゅうぎゅうと掴まれた腕に、不満げなウェヌスがそれ以外映らないほど視界を占領して唇を尖らせる。

「可愛いって言ってくれるまで離してやんない」

「かっ…」





苦し紛れにそっぽを向いては見たが、

「かわいいっつってんだろ、アホンダラァ…」

にっこりと満面の笑みを浮かべたウェヌスは、結局のところ誰よりも輝いて見えた。