「ロジャーはいっつも余計なことをするよ、本当」

諦めたように力の抜けた手が僅かに震えていた。

「あんたにだけは、見られたくなかったのに…!」

顔を隠す右手の隙間から、一筋の雫が零れ落ちる。はらりと、それが見えた瞬間胸ぐらを掴み挙げられたように首がしまった。