■ お安いのねあなた
ドフラミンゴの機嫌がいい。
にこにこというよりにやにや、悪のカリスマが上機嫌とは、それにしたって薄気味悪い。
「フッフッフッ!おいナマエ、ろくでもねぇこと考えてんだろ!」
「いやいやまさか」
「フフフフ!顔に出すぎなんだよてめぇ!」
残念ながら、ろくでもないというより失礼なことだ。
長い手足を俺に巻き付け、甘える様に擦り寄る頭をぽんぽんと撫でる。するとどうだ、ドフラミンゴの機嫌は更なる鰻登りを見せた。
「いくら薄情な野郎でも、たまにゃ甘やかして貰わねぇとなァ?」
ぺろりとその顔が舌なめずり。どう見たって悪巧みをしている顔だ。
これぐらいで上機嫌とは、本当に薄気味悪いったらありゃしない。