ぼんやりと光が差し込む

すぅっと息を吸い込む



私、息をしてる・・・・?





なまえはゆっくりと目を覚ます



「・・・・・ここ、は・・・」



そこは病室だった

周りにぼんやり
何人か居ることに気づく






「・・・さん・・・!・・・なまえさん」

遥ちゃんの声がする
その声は、ほとんど泣き声だった


「は、るか・・・ちゃん・・・」

「なまえさん!
良かった・・・!良かった・・・!」

白くて綺麗な温かい手が
私の手をしっかりと握っていた



「・・・なまえちゃん」

「やっと目覚ましたか・・・なまえ」

「はぁ・・・良かった、生きてた・・・」


そこには秋山、伊達、谷村も居た




「・・・私・・・なんで・・・」

「伊達コプター、役に立ちましたね」

「谷村があと一歩早かったら
なまえが撃たれることも
なかったかもしれねえな」

「うっ・・・そこはもう触れないで
やってくれませんかね?」


参ったように谷村は
溜息をつき頭を掻いた


ふふっとなまえが微笑むと
三人も同じように笑った




「そういえば・・・桐生さんは・・・」

「あ!おじさんなら屋上に・・・」


ガチャ・・・

その直後病室のドアが開き
入ってきたのは桐生だった



「・・・桐生、さん」

「・・・なまえ」


桐生がなまえの傍に寄ると
秋山はふ〜んと笑う


「遥ちゃん、なまえちゃんの
飲み物でも買いにいこっか〜」

「はい!」


「・・・え?」

気の抜けたような声で
桐生は後ろを振り向く


「伊達さん、なまえも無事
帰ってきたことですし
俺らもそろそろ仕事に戻りますか」

「お前に言われなくたって
分かってんだよ、ダニ」



「・・・」


四人は一気に部屋から出て
行ってしまうことに
桐生はだんまりを決め込む

ドアを見やるなまえは
可笑しそうに笑う


「・・・もうちょっと
居てくれてもいいのに」

「・・・いや、気を遣ってくれたんだ
それにその方が好都合だ」

「・・・え?」


なまえは桐生へと顔を向けると
同時に力強く抱き締められた



「・・・桐生さん・・・」

「そういえばあの時にお前・・・
大切なものを無くすな、と言ったな」


なまえは神室町ヒルズの
屋上で桐生にかけた言葉を思い出す



「えっ・・・は・・・はい」

「・・・なら尚更、お前を無くす
わけにはいかねえな・・・」

「・・・!」

「・・・お前は俺の、生きがいだ」

「そ、それは・・・私だって・・・」

「お前が俺の守るべきものだ」



その龍は低いトーンで
一言そう言うとさらに
私をきつく抱き締めた


あの時に見た満開の星が
私の目から溢れ出る



「桐生さん・・・苦しいです・・・」

「・・・分かってる」

「し、死んじゃいますよ・・・」

「・・・お前だけは死なせねえ
なにがあっても・・・」

「だ、だから・・・死んじゃ・・」

「・・・なまえ」




力強い腕の中に包まれた
なまえは幸せに浸っていた



「私だって、桐生さんを・・・
絶対に死なせないですから・・・」




強引に交わした約束は
これから先もずっと
破れることはない

きっと。








「でも・・・桐生さん」

「・・・なんだ」

「本気でちょっと、苦じい゛・・・」

「そんなんじゃ俺を
守りきれねえぞ・・・」

「ち、ちが・・・そういうんじゃ・・・」




その後、少しだけ
お腹の傷は悪化したのだった



―――――――――――――





※あとがき


ここまで読んで下さり
本当に有難うございます!

雑で下手な文章力と
話の構成も無茶苦茶で
本当に申し訳ありませんでした!

少しでも気に入って
頂けたら嬉しいです・・・!

これからもよろしくお願いします!






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