わけあうなみだ





花京院の死についての話は一度書いておきたいなあとは思っていて、そこに企画のリクエストで頂いたので良い機会だと思って書きました。

女の子は幼い頃から花京院に恋をしていて、でもスタンドの存在を聞かされてからは好きという気持ちよりも怖いという気持ちの方が勝ってしまいます。
スタンドの事を聞いたのが中学生のときで、その後時間が経つ事によって当時の恐怖感を段々忘れてきた頃に、もう一度幼馴染みとして、友人として歩み寄ってみようと思い始めましたが、丁度そのタイミングで花京院が家出同然にスタクルのメンバーとして旅に出てしまいました。
花京院の事を理解しようと思い始めたところで、再び歩み寄る事すら叶わぬまま永遠の別れとなってしまった彼女にとって、彼の秘密(スタンド)を含めた花京院典明という人間を理解していたのであろう承太郎という存在は救いにはなったのだと思います。
それでも、花京院本人に自分の気持ちや謝罪を伝える事が出来ず、もっと早く彼の事を理解しようとすれば良かったという後悔は残り続けます。
承太郎は承太郎で、心のどこかに花京院を自分の血筋の因縁に巻き込んでしまった事を悔やむ気持ちが少なからずあったのが、彼女の話を聞く事で自分と花京院の50日間の旅に意味を持たせる事が出来たのかな、なんて思っています。

ちなみにスタクルメンバーの中で花京院の葬式に参加したのは承太郎だけだと思っています。ポルナレフは空港で別れましたし、ジョセフは仕事や今回の旅の色んな後処理などで葬式当日に都合を付けられないような気がして。でも後日きちんとお墓参りには行くと思います。勿論他の仲間の元にも。