ゲーム





「櫂ー」
「……」
「かーいー」
「……」
「かーーーいーーーー」
「うるさい今良いところなんだから邪魔するな」
「ゲームばかりしないで僕の事かまって下さい」
「勝手に家に上がり込んでるのはどっちの方だ」
「僕です」
「勝手に上がり込んで更に家主に構えとはふざけが過ぎているぞ」
「そうですか?」
「だめだコイツに常識は通用しなかった」
「あ、じゃあそのゲーム僕にやらせて下さい。こう見えてもゲーム上手なんですよ僕」
「マリオカートのレインボーロードで落ちまくる程度の実力だと聞いたが」
「誰ですかそんな事言ったの!」
「テツ」
「あれは誤解です! あのコースが道の端に柵をつけてないのが悪いんですよ」
「言い訳を聞いても解くべき誤解が見つからないんだが」
「とにかく僕はこれでもゲームは上手なんです。だからやらせて下さい」
「断る」
「断る事を断ります。……ってあれ、誰に電話してるんですか?」
「お前と話していると埒があかないからテツに引き取りに来てもらうように頼んだ」
「なんて事してるんですか!」
「レン様が邪魔をしたな」
「来るの早いな!?」
「テツ止めて下さい!押し掛け女房作戦台無しです!」
「誰が押し掛け女房だふざけるな」
「あっそうですね、櫂とだったらどちらかと言うと僕が夫の立場ですね」
「その減らず口を早く連れて帰ってくれ」
「すまなかったな櫂」
「全くだな」
「櫂ーまた来ますねー次はゲーム持ってくるので一緒にやりましょう」
「二度と来るな」