死にたがりの狙撃手





「よっ、櫂ー」
「お前なんで俺の家を知っている」
「俺は櫂の事はなぁんでも知ってるぜ」
「何でもじゃない、知ってる事だけだろ」
「それどっちかっていうと俺が言う台詞じゃねえの」
「最近帰り道で妙に視線を感じることがあったがお前だったのか」
「やっべえ熱烈な視線バレてた」
「お前には知られたくなかったのに」
「ええー何でだよひっでえ」
「どうせ居座る気だろ」
「当たり前じゃん」
「叔父に見つかると厄介だからやめてくれ」
「ただの友人が遊びに来てるって事に何の厄介があるってんだ」
「厄介になるレベルで居座る気だろ」
「たまーに同じベッドで夜を明かす程度だって」
「誤解を招く言い方をするな」
「拒否はしねえのな」
「言っとくが泊まるなら三和の寝床は長座布団だからな」
「身長的にそれはつらい」
「追い出すと言わないだけ感謝しろ」
「泊めてもらうときはお礼にオムライスくらいはご馳走してやるよ」
「材料費は自分で出せよ」
「櫂の胃袋を仕留める為なら安い出費だぜ」
「そのバキューンポーズやめろ」
「狙った獲物は必ず仕留めるってか」
「お前はピークスパイダーだろ」
「そういう中の人繋がりなメタいネタは控えようぜ」
「何か疲れてきた」
「俺は元気」
「そんなこと聞いてない」