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これより下は拍手小説の恋姫/華琳夢です
乱雑かつ短文です
30分も掛けずに書いたものですし、私も書いてて意味が分かりません
のでオマケ程度にお読み頂けると幸いです


「私の妻になりなさい。覇道を往くこの曹孟徳の隣には、貴方こそが相応しいわ」

それはこれ以上なく尊大で高慢な愛の告白でした。

自らが天下を治めると、自分こそが覇王であると、信じて疑わないその瞳。
その時はまだ、養父である曹騰様の跡を継いですらいない、宦官の娘でしかなかった彼女。
そんな人物が、天下を統べると大言した時の衝撃は今でも忘れません。

私の父は、曹騰様の下で働く文官でした。
同じ頃の娘がいるということで、私たちは出会ったのです。
とても可愛らしく、けれど威圧感に溢れている少女でした。
そして彼女は、私達の父親がその場から離れ、私達が二人っきりになった瞬間に、そんな告白をしてくれたのです。
何を言ってるんだ、と鼻で笑うことも出来たかもしれません。
天子様がご健在の内からなにを、と声を荒げることも出来たかもしれません。

それでもです。
それでも、何故か彼女の言葉はひどく私を惹き付けたのです。

見たい。
彼女の隣で、彼女が治めた天下を見たい。

私はその一心で彼女の手を取りました。


「また読書?貴方も好きね」

ペラペラと本を捲る私に、扉から顔を出した彼女が笑う。
その優しくも自信に溢れた顔付きは、昔から何も変わっていなかった。
これしかやることがないんだもの。
そう頬を膨らますと、彼女はそれもそうねと肩を竦める。
どうかした?と首を傾げる私に、彼女は返した。

「これから賊の討伐に出てくるわ。良い子で待ってなさい」

有無を言わさない口調に首を縦に振る私。
それに満足げに目を細めて、彼女は扉を閉めた。
ガチャガチャと、重い金属が擦れ合う音が扉越しに聞こえる。
あぁ全く、そんなことしなくても私は逃げたりしないのに。
私の旦那様はこの世で誰よりも高慢で、尊大で、そしてなによりも心配性な人。
どうか、彼女の覇道が、彼女の望む試練に溢れたものでありますように。


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