お弁当の謎

◆ ◇ ◆


「いいんちょ、前々から気になってたんですケド聞いていいですか?」


いつものように応接室でもごもごとお弁当を食べていてふと感じた疑問を投げかけてみる。


「やだ」


…投げかける前に終わった。


「委員長って、お弁当誰に作ってもらってるんですか?」


「30秒前のやり取りをなかったことにした奴に教える義理はない」


「委員長。ツッコミがブラックです。もっとソフトに行きましょ。あんぱんみたいに」


「あんぱんみたいなツッコミって何?」


「………」


「考えてないんだね」



いやね、まさかそこを掘り下げられるとは思ってなかったからね。

あんまり考えなしに言葉を発するんじゃないね!

皆も気を付けてね!!



「それよりも私の質問に答えて下さいよ!!」


「あ、弁当?それなら……」



作らせてる。って表情一つ変えずにいう委員長。

作らせてる?それってまさか…



「委員長、お母さんいたの!?」



ここで、彼女がいるの!?とか言う思考に行かないのがヴァリアークオリティだよ!ヴァリアーじゃないけどね!

だってこんな男に彼女できたらきっと空から飴が降ってくるよ!しかもものっそいでかいやつ!!



「違うよ。草壁」



その日から、私の中の草壁さんのあだ名は「お母さん」になりました。





「お母さん書類できました」


「はい!?」


「あ、ヤベ。心の中で読んでたらつい。ごめんね草壁さん」


「い、いえ…」


その後、草壁お母さんが「な、何かしたか…?」と一週間悩んだのはまた別のお話…




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