「みんなごめんね〜せっかくお祝いしてくれたのに変な空気にしちゃって〜」
きゃははと笑いながらなまえはお酒をごくごくと流し込むように飲んだ。飲み放題メニューの上から順に攻めていくぞと叫んで次を注文した。
「なまえさんってお酒強いんですか?」
歌川がこっそり風間に問いかけると風間はチラリとなまえを見た。
「あいつが20歳になったとき今日みたいに飲みに行ったんだが一杯でべろんべろんになっていた」
「まじですか。今日何杯目ですかあれ。やばくないですか風間さん」
菊地原はなまえと距離を取った。
「懐かしいな。あのあと東さんがおんぶして帰って行ったな」
諏訪がケラケラ笑う横で国近がお持ち帰り…とニヤリと笑った。
「ねーねー風間さん。なまえさんと東さんっていつからお付き合いされてるんですか?」
宇佐美が興味津々に聞いた。なまえはあの調子なので質問は全て風間か沢村に回ってきている。
「なまえが17の時から半同棲状態だ」
その爆弾発言に沢村以外のほぼ全員が驚愕した。
「17歳って今の私たちとそう変わらないですね」
三上が目を丸くしている。
「ちょ、ちょっとそこのところ詳しく!!」
宇佐美と国近が興奮しすぎて鼻息が荒くなっている。
「あとはあの酔っ払いに聞け。今ならなんでも話だろう」
風間は疲れたと言って目を閉じた。なんだかんだで風間も酔っているようだ。
なまえは綺麗な色〜と言って虚ろな目でお酒を眺めている。あんなに泣いていたのが嘘のようだ。太刀川はあの後めちゃくちゃ沢村に怒られたが懲りずになまえの隣を陣取っている。
宇佐美、国近、三上はなまえの周りに集まるとテーブルに突っ伏して眠そうにしているなまえの肩を揺すった。
「なまえさんなまえさん」
「ん〜?」
「東さんとどうやってお付き合いすることになったんですか?」
「教えて教えて!」
「え〜聞きたい?」
「「「聞きたいです!!!」」」
なまえは顔を上げるとにゃははと笑った。
「いいでしょう!聞かせてあげましょう!」
そう言いながらまたテーブルに突っ伏してしまった。
「ちょっとなまえさん起きてくださいよー!」
3人はなんとか起こそうとしたがなまえはすでに夢の中だった。