母の愛はどこにある
ヤムライハside
今日も私は新しい魔法式を考えていた。この考えて試してみて、また考えてみるのが楽しくて仕方がない。

それを何回も繰り返しているうちに、ふとルフの様子がいつもと違うのを感じた。ルフがいつもより明るく白い。何故だろうと私の魔導師としての探究心がくすぐられて仕方がない。

命令式を書いたものから顔を上げると、一人の子供がこちらを見ていた。その子の周りにいるルフは真っ白である。


「あら…君は確か…」
「あ、う、えっと…」


私が声をかけるとモジモジとする子供。確か王様が保護した子だわ。この子が来た頃に見かたけど、まだ会うには体調がよくないからって会わなかったのよね。

オドオドしながらも真っ直ぐ目を見てカナンと名前を言う姿は保護欲を誘われる。その可愛さにたまらず頭を撫でる。とても嬉しそうにして撫でられる姿が、前に町で見かけた母親に撫でられて嬉しそうにしてる子供と重なって、愛おしく感じる。もしかして私、母性が芽生えちゃったかしらと頭の中で思ったのは私だけの秘密よ。



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