光降る列車に寄せて | ナノ

人の居ない車内にふたり、揺られる。窓から差し込む光が君だけを照らしていた。君の規則正しい寝息が耳を優しく撫でていく。今この世界で息をしているのがふたりきりのような。白く小さな君の右手に左手を静かに絡ませた。まだ、まだ。起きてしまわないで。もう少し、もう少し。このまま。このままで。



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