He name is “Lavi”
朝起きてカーテンを開けるとあたり一面真っ白な世界
「うわ…雪なんか降ったの何年ぶりだろ…」
寒いわけだと呟きながら携帯をみるとメールが1件。
カチカチとボタンを押して、メールを確認してみた。
〜He name is “Lavi”〜
カチカチカチ…
確認してみると、愛しい人の名前。
『おはようさ。
外見てみ?真っ白で超キレイさ!』
『おはよ。
ねー!めっさ綺麗!!
起きてびっくりしたもん。』
「送信っと」
携帯を置き、暖かい格好に着替え、ニット帽をかぶり外に飛び出す。
「まっしろー!!あ、そーだ雪だるまつーくろ!」
小さめの雪玉をつくりころころと転がし小さめの雪だるまを作り始める。
「うひゃっ!つべたっ」
ひんやり…というより痛いくらいの冷たさ。
手を見てみると真っ赤になっている。
はーっと息を吹きかけあたためまた雪玉を転がす。
しばらくそれを繰り返すとまんまるの大小1つずつの雪玉。
「よい…しょ!」
大きな雪玉の上に小さな雪玉を重ねると、何かを思いついたように家の中へ入っていき黒いバンダナと黒い眼帯、白いマフラーを持ってくる。
それを雪だるまにつけ、髪の毛をつくって手の代わりに木の枝を刺す。
「でけたっ
ラビだるまっ!」
わーいっと両手をあげると後ろから「何してんさ?」という声。
振り向くとそこには愛しい人ーーーラビの姿。
「ラビ!」
「メール送っても最初は返って来たのにあとは返ってこねぇし、電話かけてもでねぇし…。起きてるはずなのにって心配になって来てみたら……」
「あ!携帯部屋に置きっぱなしだ…」
そっとみてみるとぎろっと睨まれる。
う、怒ってる。
「ごめ、ん…」
謝り、しゅん…ってしてるとため息が聞こえ、ぎゅっと抱きしめられる。
「ラ…ビ?」
驚いて聞くと
「あんま心配かけんなよ…」
という声。
「うん。ごめんなさい。」
素直に謝ると「まぁなんともなかったから良かったさ」と言われた。
「…で、お前は何を作ってたさ?」
ぐいっと少し離され、私のうしろをみると少し呆れた顔。
「あ、これ?ラビだるま。上手でしょ?」
えへへと笑うとぱっと両手をつかまれ、驚くがラビはそんなこと気にも止めずに話し始めた。
「手ぇこんなに冷たくしてこんなもんつくってたんさ?」
「こんなもんじゃないもんっ!」
きっと睨むとまた呆れた顔とため息。
きっと言ってもムダだと思ったんだろう。
「わかったさ。冷えたぶんは俺があっためてやればいいし。
…そのかわり、優しくはしないからーーー」
「ちょ、まって!“あっためる”って!!」
返事の代わりにニィっと妖しい笑顔が返ってくる。
やな予感。
「覚悟しとけ?」
そう言いひょいっと私を担ぐラビ。
「ひゃあ!ちょっとラビぃ!おろしてぇっ
…………っ!ラビのばかっいじわるっ人でなしぃっ!!!」
「なんとでも言うがいいさ」
何言おうが俺はお前を離す気はねぇし。
お前は一生俺の傍にいればいい。
…だろ?ヒロイン……ーーーーーーーーー
-END-