どろどろの液体になりましょう






「はむ、んッ、ん、ふぅッ」


女王の座っている玉座に膝をついて一心不乱に奉仕をする隻眼の男、ジャックは先程から口の中を満たすものに息を詰まらせていた。用があると呼びつけられ、いきなり女王のものを咥えさせられた。ああ、またいつもの気紛れか、と思いペロペロと舐めていたが一向にイく気配がない。そもそも勃ってもいない。これは一苦労だ、女王って感度低かったけ、と考え事をしながらフェラをしていると上から呆れたような声が聞こえてきた。


「それが君の精一杯なのか」


「ん、む、ぅ…はッ…」


大きくならないペニスから口を離して、ペンと紙を取り出しさらさらと文字を書いていく。馬鹿らしいと何度思ったことか。だけれど女王命令だから仕方ない。皮肉っぽく盛大に溜め息をついて、自分の言葉が吸い込まれた紙を見せた。


『こんなの女にやらせれば良いでしょう』


「なあジャック。前々から言おうと思っていたんだが、紙に書かれた文字を読み取るのは至極面倒くさいのだ。ということで性交全般の時は喋る事を許可しよう」


……っとに女王は勝手だ。いつの日かアリスがパンがないならお菓子をお食べとかなんとか言いそうだよなと溢したというけれどまさにこの女王は理不尽過ぎる。よーし折角だ、嫌ってくらい話まくってやる。


「だーから、こんなの沢山いる女トランプにやらせれば良いでしょう!なんでわざわざ俺にやらせるんですかとお尋ねしたんですが女王陛下?」


「相変わらず君は騒々しいな。黙っていれば真面目に見えるものを…。まともにフェラも出来ない事でどうする」


「なっ…だってフェラなんてして貰う事はあってもする事なんてそうそうないし」


そうだろうな、テクニックがない。思わずかちんとくる言葉を言われ、むっとしたのも束の間。襟首を掴まれて思い切り引っ張られた。膝を付いたままの体勢で若干苦しくて、今度はどうしたんだと思うといきなり下腹部に衝撃が走った。女王の脚が俺の股関を踏みつけたのだ。ぐりぐりとブーツに押し潰されるペニス。ジャックの呻き声が洩れる中、女王は子供が玩具で遊んでいるかのような笑みを口に浮かべている。


「く、ぁ、ちょ、っと、タンマ…!」


「ふふふ気持ち良いのか?」


「ふ、ぁ……ん、なことないっつの!」


ジャックは大広間に響き渡るような大声で叫び、脚を掴んで自分のペニスを踏む動きを封じ込める。そしてその女王の脚を大きく上向きに開脚させ、間に自分の体を割り込ませた。いきなりの動作に驚く女王。玉座の奥行きが深いため転ばずには済んだものの、不安定な体勢に困っているようだ。


「なにをする?ジャック」


無言のままスカートを捲り上げて女王の下腹部を露出させ、少しばかり腰を浮かせてパンツをも脱がせれば、普段アリスをはじめ帽子屋等の客を迎える広間の玉座の上で下半身裸で脚を開く卑猥な女王の完成だった。やられたままじゃ済まさない、このままここでヤってやる。我ながらに萌えるシチュエーションだ。ジャックは無意識に舌なめずりをしながら晒された女王のペニスを握り込み、扱き始める。


「ん、あぁッ…!」


「やっぱりこっちの方が良いや」


「ふ、ん、ぁあッ!そ、うか…?さっ、きの君も……ぁん、う、れしそ、うだったが…?」


「冗談。ちょっとちんこ触られただけで先っぽ溢れさせてる陛下の淫乱さには負けますよー。フェラは感じないのに触られると感じるとか本当に此処はどうなってんですか」


「ひぃあぁあッ…だ、から言ったろ…?君の、フェラは下手だって…んぅぁああッ!」


思わず苛ついて亀頭に爪を立てると呆気なく出た精液。下手くそ下手くそって…!こうなったら毎夜女王相手に練習してやる。心に誓ったジャックは手のひらについた精液をべろりと舐めて、そのまま指を女王の口に突っ込んだ。


「どうですか女王陛下、精液のお味は」


「んぅぅ、は…むぅ、ぅうん、む…!」


咥内をかき回すと苦しそうに女王の眉間が寄せられた。眉がハの字になって、目には涙が浮かんでいる。堪らない征服欲に満たされるのがジャックには分かった。とうとう瞳の涙が溢れ出て頬を伝う。その様は花から滴が零れ落ちるように美しく、ジャックの喉がごくりと鳴る。性格柄あまり相手に対して酷いことの出来ない彼は口から指を引き抜いて、零れた涙を拭い取り、おでこにキスを落とした。




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