キョン×長門


▼キョン×長門/涼宮ハルヒの憂鬱>>でこチュー











「長門」


 あの日以来、彼は私に、自発的に接してくることが多くなった。奇しくも。


「今日は何の本を読んでるんだ?」


 まだ二人きりの部室。マフラーを外しながら、ふ、と笑む彼。


 理解不能、なぜ、そんな柔らかな目をして私を見るのか


 なぜ、あの時触れられた両手を、髪を思うと、思考回路の伝達が極端に遅れるのか


 理解不能、修正不能


 私は――



「…………これ」


 小さく呟いて、本の背表紙を持ち上げた私に、彼の目が見開く。


 そうしてまた、ふにゃりと、心底幸せそうに笑むから


 理解不能、


 異分子、制限、不可能


 

 
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