美食會へ
「私とサニーさんが…コンビに…?」
何時もの余裕ぶった顔は消えていて…その顔は一人の真剣な美食屋…いや、男だった。
「ああ、駄目か…?」
「考える時間をくれませんか?」
「ああ。分かった。」
鉄平は知っていた。
この時、アリアには¨好きな人¨がいるのだと。
スタージュン、美食會で俺達の敵。
でも、そんなことをサニーが知れば反対されるのは明白だった。
だから、濁した。
サニーは¨また来る¨とだけ言ってこの場を去った後、鉄平は口を開いた。
「なぁ、アリアはスターとコンビになりたいのか?」
「うん、でも、彼は私たちの敵なんだよね…。」
「ああ、アイツは美食會だ。お前が美食會になる以外アイツのコンビになる方法は無い。」
「鉄平は怒らないの…?」
「怒りはしないが、アリアがもし美食會になって俺と顔合わせたときは俺が捕まえる。アリア分かったな。」
「分かった…、鉄平、ありがとう。」
アリアは身体を起こし病人服を脱ぎ始めた。
「ちょっー!」
鉄平は慌てて部屋を出ていく。
鉄平が次に扉を開けたときには彼女の姿はなかった。
「アリア…さよならだな…。…はぁ…俺も告ってりゃ良かった。」
鉄平は溜め息を付いてアリアがいたベットに腰を下ろした。
「スター…私…貴方に会いに行くよ。」
アリアは森を駆けた。
「やっぱり…」
後ろで付けられているのを知らずに…。
あれから…数週間後。
アリアは目を覚ました。
「ん…。んぁ…。」
「久しぶりだな。アリア」
「スター。会いたかった。」
美食會に彼女の姿はあった。
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