心愛と信愛 | ナノ

女でいられない理由


映画も見終わり
「真護、今日はありがとう。楽しかった…。」
「どうだ?女の生き方かは?」
私は笑みがこぼれる
「悪くない…。むしろ、こっちの方が良いかも♪」
「なら、今から変わればいい。」
「変わるか…。」
「ああ、今から葵は由香になるんだ。」
私はうつむいた…。
「ごめん…。それだけは出来ないんだ。」
「何故だ?」
「俺の家、古くからある神社なんだ。それで長男は年に一度舞を踊る決まりがある。でもさ、俺の家は男の子を授からなかったんだ。」
「それで…由香が男として…」
「ああ、生まれた頃から男として育てられた…。女なのに…。でも、私は…」
私の瞳から涙が落ちる…。

どうして…?
今までは男で生きることに不満なんて…無かったのに…。
今はどうして、こんなにも辛いの…?

「もう、話さなくていい。」
真護は私を抱き締める。
「真護…!」
私は真護の胸で涙を流した。
その間、真護は私を包んでくれた。

最後に彼は…口を開いた…。


「俺が助けてやる…。」










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