心愛と信愛 | ナノ

合宿最終日A(田所視点)


俺は1000q走りきり、飯を食べながら部屋へ向かった…。
巻島…ちゃんと伝えたかぁ…。
葵に明後日の仮デートについて話さねぇとな♪
巻島を通したのは照れ臭かったからだ。
部屋に入ろうとドアノブに手をかける。
その時、部屋から葵と金城が話しているのが聞こえた。
内容は俺が前に聞いたのと変わらない内容だった。

「なら、明後日…俺とデートしよう。」」
「…!」
ここまで話が同じてっ…。

しかも、明後日。
俺と 葵が約束してた日に…。
なんで…被っちまうんだよ…!

そんなの…結果は見えていた…。
同じデートだ…。
違うのは相手だけ…。
俺か金城か…。
当然好きな人を選ぶに違いない。
金城を選ぶに違いない。

なのに…なのによ…。
「ごめん、真護。その日は迅と約束してるんだ。」
なんで…!そんな事言うんだよ…!

俺は咄嗟に身体が動いていた。
そして…

「すまん葵!その日は俺、用事が出来ちまってよ!代わりに金城と行ってこいよ!」
「えっ…ああ…。」
俺は部屋から離れた…。




「ちくしょー…なんで…なんで言っちまったんだよ!俺は!俺だって…アイツの事が好きなのによ…。」
アイツが好きだてっ…分かってんのに…!
俺は裏庭で一人、涙を流した…。



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