心愛と信愛 | ナノ

合宿最終日@


合宿最終日…。
私は自転車を漕ぐ。
あれから…真護と一度も話せていない。
何度か話せる機会はあったのに…。

「真護…。」
「どうしたショ。」
「うあっ!?」
後ろから唐突に話し掛けられる。
「巻島か…。」
「昨日…真護にビンタしたらしいな…。」
「なんでそれを…!?」
「田所っちに聞いたショ。」
「迅に…!?」
まさか…見られていたのか…。
「金城は真面目だから、ずっと朝から悩みっぱなしショ…。」
「真護が…?」
「朝に急に呼ばれて、俺はどうしたら良いのかてっすげー困ってたショ…」
真護に悪いことをしたな…。
「あとさ…田所っちが今日の合宿の後大事な話が有るってさ…。」
「迅が…?」
普通、迅なら人を通して言わないのにな…。
「分かった。ありがとう、巻島。」
「じゃっ、先行くっショ。」
そうして、巻島は私を抜かしていった。

そして、
私は1000q走りきり、部屋へ向かう。
この達成感…心地がよかった。

ガチャー
「葵…。」
部屋の扉を開けると真護がいた。
「真護…。お、お疲れ様…。」
「ああ、葵も…な…。」
二人とも昨日の事があり話しにくい。
「なぁ…聞いていいか?」
「ど…どうした?」

「どうして、葵は男のふりをしているんだ?」
「どうしててっ…。」
何度も聞かれた質問だった。
「昔からそうしてたから…。慣れたてっいうか…。」
「女として生きたいとか思わないのか…?」
これも何度も聞かれた質問だった。
「女として生きたことないのに…そんなの分からないよ。」


「なら、明後日…俺とデートしよう。」
それは唐突なお誘いだった…。
でも、その日は迅との約束の日だった…。

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