合宿二日目
合宿二日目…。
私は皆より早く起きて支度をする。
皆まだ寝ている。
でも、真護の布団だけは丁寧に畳まれていて本人の姿はなかった。
私は自転車を押してコースに入る。
「葵、おはよう。」
振りかえると真護がいた。
「おはよう、真護。早いな」
「まぁな…。」
私達は一緒に走る。
昨日で足が慣れてきているのか…
真護のペースにもついていける。
三週目に入った所で
「葵、次のスタート地点から競争しないか?」
真護が提案する。
勿論、私は受ける。
そして、勝ってみせる!
「ああ、いいよ!次は負けないからな!」
スタート地点を通りすぎた。
その時、真護のスピードが格段に上がる。
「…!?」
私も急いでペダルを漕ぐ
しかし、一向に追い付かない。
でも、前の時よりかは距離差が縮まっていた。
私…早くなったんだ…♪
「真護…速すぎるだろ…。」
結果はぶっちぎりで真護の勝ち。
「まだまだ、俺には勝てないな。
だが…速くなったな…葵。」
真護は私の背中を叩く。
「ああ、次は!次こそ、負けないからな!」
私は悔しいかった…。
でも、同時に嬉しかった…。