合宿へ!
「おおーい!一年共!早く乗れよー」
先輩達と共にバスに乗る。
今日から合宿が始まるのだ!
合宿内容は伊豆のサイクリングセンターで
4日間で1000q走破するものだった。
正直出来る気がしない…。
でも、頑張らなくては…!
私は窓側の席に座り隣には迅が座っていた。
迅の身体は大きいので、とても狭い…。
「迅…もっと小さくなれないのか…?」
「お前が小さくなれば良いだろ?」
迅はパンを食べながら言う
こいつ…最近何時も食べてないか…?
「なら、葵。俺の隣に座るか?」
真護が自分の席の隣を示した。
「ああ、ありがとう」
私は真護の隣に座る。
迅の横と比べて断然広い。
「なぁ真護。」
「どうした?葵。」
そういえば、あの休み以来あんまり話していない。
その代わりに迅とよく話すようになった気がする。
「合宿頑張ろうな♪」
「当たり前だ。」
彼は笑顔で答える。
私は彼と目が合ってしまった…。
「…!!!」
その瞬間、思い出してしまった。
あの休みの事を…
手を繋いだ事を…
キスの事を…
私の顔がほてる…。
「…?葵大丈夫か?
顔が赤いぞ、熱でもあるのか?」
「へっ…!いや…何でもない!大丈夫だ!」
「そ…そうか…。」
私達を乗せたバスは伊豆へ向かう。
この時、一人の男が私を見て悟った。
(この反応といい、あの身体つきといい…。
花佐部てっやっぱ、女ショ…。)
そう、巻島が私が女だと気付いたのだ…。