心愛と信愛 | ナノ

ユメノナカ


あれから1週間…。
とうとうこの時が訪れた…。

妊娠したのだ…。
隼人と私の子供を。

もう決心が着いた。
モヤモヤしたものが晴れた。

終わらせなきゃ…
この思いを…。

私は部室に行くと福富くんがいた。
でも今日は違った。
福富くんはジャージではなくスーツを着ていた。
「待っていたぞ。由香…。」
「えっ…?」
福富くんが名字ではなく名前で呼んでくれた。
「お前にしか頼めない頼みが有るんだ。」
「福富くん…?」
「左手を出してくれ」
「?」
私は言われるがままに手を出すと
指輪がはめられたのだ…。
「由香…俺と結婚してくれ!」
笑みを浮かべる福富くん。
「許嫁と悩んだが…やはり
お前が一番気が合って…俺の世界を埋めてくれた。
俺の幸せはお前じゃなきゃ駄目みたいだ。」
福富くんは照れたように笑い。
「すまなかった…。
長い間…待たせてしまって…。
だが…もう迷わない。
由香、俺と結婚してくれ!」
福富くんは私を抱き締めた。
「……ふっ…。そんなに嬉しかったのか?
泣かないでくれ…由香。」
私は頭を抱え泣いた。
真っ白な頭の中。


そうだよ…。
どうして…どうして…。
こうなったの?ねぇ…誰か…助けてよ…。

私は思う。
そうだこれは¨ユメノナカ¨なんだ。



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