心愛と信愛 | ナノ

成長してる!


私はペダルを回す。
何度も何度も…。
ギアを変える…。

今まではこの道は苦しいものでしかなかった。
でも、今は辛くない。
むしろ…楽しい!

もっと、もっと漕ぎたい!
まだ、やれるよ…!

「花佐部!お前速くなったじゃねーか!」
後ろから来た寒咲先輩が私の背中を叩いて誉めてくれた。
「はい!ありがとうございます!」
私…成長してるんだ…!
「じゃ、先行ってるぞー」
と言って寒咲先輩は物凄いスピードで私を抜かして行った…。
「…。凄いや…。」
金城も凄いけど、先輩はそれ以上だった。

「ほんとに、速くなってるショ…」
えっ…!
気が付けば田所を抜かして
巻島の後ろにいた…。
「当たり前だ!俺は金城と特訓したからな♪」
私はニコリと笑みを見せる
「次いでに抜かしてやるからさ♪」
「はっ、言うようになったショ」
そして、巻島は人差し指を私に突きつけて
「負けたら、また二の腕触らせるのは…「それは駄目だ!!」
もう、あれだけは勘弁してくれ…
「可愛い声出して…女みたいだったショ」
「…!!」
女みたいじゃ無くて本当は女だ…。
でも、俺は男なんだ!
「もう、喋るな…。」
「分かったショ」
そう言って、巻島はペダルを回すスピードを上げた。
「なっ…!」
「そのかわり、花佐部が負けたら触らせるショ!」
駄目だてっ言ったのに…!
こうなったら意地でも勝たなければ!!
「待て!巻島ー!」

私達はペダルを回した…。
ただ、前へ進むために…。
勝つために…。



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