心愛と信愛 | ナノ

壁ドン企画3 京伏


1.御堂筋翔
私は部活が終わり憧れの石垣先輩と帰るために探す。
「あ、…石垣せん…ー」
「由香チャン。」
知っている声に呼び止められる。
私の苦手な人の声…。
「みっ…御堂筋くん…」
石垣先輩が苦しい顔をしているのもエースの座を奪ったのも全部彼のせいだ。
「一緒に帰ろか。」
「結構です。石垣先輩と帰りますので…。」
「つれないなぁ…。ボク悲しいわぁ。」
「では、私は行きますから…。」
私は御堂筋くんから離れる。
「気に入らん…。」
御堂筋くんは私の肩を掴んだと瞬間

ドンーー!

私は壁に押さえつけられる。
「痛いっー!」
何時も何を考えているのか読めないから怖い…。
「ボクは君のそういうところ嫌いや無い。
そや、今からゲームしよか?」
「ゲーム…?」
「そや、一週間。ボクが君にアプローチするから君がボクを欲したら負け。耐え抜いたらボクも諦めるわ。
でも…ボクが勝ったら君はボクの彼女や。」
「そんなの簡単じゃない。」
「ほな、始めよか。」
顔が近くなる…呼吸が伝わる。
「なっ…何のつもり?」
「何てっ…、ゲームやろ?しっかり耐えや。」
御堂筋くんは私の首筋に噛みついた。



2.石垣光太郎
二人で帰る帰り道。
石垣先輩は何時だって優しい。
気付かなければそれまでだが、
歩くときは私を歩道側にして車道側を歩いているし
歩幅を合わしてくれていて
無言の時でも目線を配ってくれている。
紳士的な先輩は今日は気分が優れない顔をしていた。
「石垣先輩、調子でも悪いんですか?」
「え!?…あ、いや…ちょっとな…。」
濁った返事をするから余計に心配になる。
「御堂筋のこと…どう思う?」
「はい?」
御堂筋くん。
私のクラスメイトで良く話しかけてくれる人。
私としては気が合う位の人の名前を出す先輩。
「少し気味の悪い感じの人ですけど悪い人じゃ無いですよ。賢いし、勉強教えてくれるんですよ♪
あ!そうだ!この前御堂筋くんの寝顔とっても可愛いかったんですよ♪」
私は御堂筋くんが先輩にとって良い共通の話題になると思い彼の事を話す。
すると彼の気分がもっと悪くなる。
「先輩…わっ!?」

ドンーー!

先輩は私を壁に押しやる。きつく握られた左手が痛い。
真っ赤な顔をした先輩は私に訴えかけるような瞳を向けた。
「あの…さ…由香ちゃん。俺は由香ちゃんの事すっ…好きなんやっ!だから、付き合って欲しい。
勿論、由香ちゃんが御堂筋の事が好きやったら…俺は諦めるし、応援する!」
私は呆気に取られる。
すると先輩は私の左手を握る力を弱め両手で包む。
「すっ…すまん…!痛かったやろ…。」
「ふふっ…♪」
「由香ちゃん…?」
私はつい可笑しくて笑った。
途中まではかっこ良く感じたのに
自分の欲より私の幸せが優先で
押さえ付けた手を心配する始末。
「先輩は何時だって優しいですね。」
「え…!?」
私は先輩の頬に口付けをした。



3.岸神小鞠
「花佐部先輩、マネージャーお疲れ様です」
「あ…ありがとう、小鞠くん。」
私は急いで部室を出ようとする。
「先輩、マッサージしましょうか?」
「い…いえ、大丈夫だから…。」
これが有るからだ…。
「まぁそう言わずに、ね?」
彼は私の肩を掴む。
「また今度ね…。」
私は愛想笑いで扉を開けるが

ドンーー!

彼によって閉められる。
「こっ…小鞠くん…?」
小鞠くんは怪しく笑う。
「さぁ、先輩♪気持ち良くしてあげますから…。」
私の耳元で囁く。
なんか…もう色々危なく感じる…。
小鞠くんは私の肩に手をかけた。
「ちょっ…小鞠くんてっば…!ふああああ!!」
こうして私は彼にマッサージされました…。









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