心愛と信愛 | ナノ

ルート2 頼み込む。


私は頼み込んだ。
真波くんの為にも会わなければ。
「お願いです。王様は私に会いたがってる筈です!」
「へぇ…。あんたにねぇ…。」
熊のような男は私をマジマジと見やる。

「そこの綺麗なお嬢さんは誰や?」
門の奥から声が かかる。
「あ…石垣さん、真波の知り合いだそうです。」
優男と言う言葉が似合いそうな男が現れる。
「あの……?」
「もう下がってくれ、ありがとうな、お二人さん。」
すると二人は奥へと消えていった。

「君ほんまに綺麗やなぁ。」
「あ…えっと…」
優男はそっと私の手に触れる。
「俺は石垣光太郎。ここの補佐官や、
あー…お嬢さん名前は?」
「由香 です。」
「由香 ちゃんかええ名前や。
ほな、おいで王様に会わしたる。」
「でも、ドレスが…。」
「そんなもん借りたらええ。」
彼に連れられて王国にはいる。
「あのっ…どうして…私を通してくれたんですか?」
「ん…何となくや。」
「そうですか…。」
「ほら、着いたで。着替えてき、待っとたるわ」
「あ、はい。ありがとうございます。」
「そうや、俺の好きな色は紫やで!」
「…?あっ…はい。」
私は部屋に入ると綺麗なドレスが何着置いてあった。
沢山あるドレスに私はどれを着ていいか戸惑った。
私には一生着ることも無いような物が。

「あぁ…綺麗………。」
私は一着のドレスに目を奪われた。
私はそっと手に取る。
黄色い華やかなでもあり、何処か大人しげなドレス。
「あっ…。」
手に取った時紙がヒラリと落ちる。
急いで拾いあげるとそれは母と子供の写真。
母は私が今手の中にある一着のドレスを着ていた。
優しそうな綺麗な人だった。
「私には…勿体無い代物だよ…。」
私はドレスを置き他のドレスに手をかけた。

「ボクは君にそれ、着てほしいけど?」
「きゃあ!?」
突然腕を捕まれる。
目の前には写真の子供にそっくりな男。
「貴方は…?」
「ボク?ボクは…いや、何でもない。」
「……?」
「ボクは君みたいな人と初めておうた。」
「……?」
「ほなな。待ってるで。」
と言って外にでる。
「あっ!そこはっ…!」
外といっても扉では無く窓だった。
飛び降りたのだ。
急いで窓の外を見ると
もう彼は居なかったのだ。
一体彼は何者なの…?

私はドレスの有るところに戻った。
そして私は一着のドレスを選んだ。




ルート1 他のドレス
ルート2 黄色いドレス
貴女はどっち?


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