心愛と信愛 | ナノ

取り引き


真っ白な部屋…。
押し倒される細身の体。
「痛っ…!いや!離して!誰か…!いやぁ!」
「久しぶりにお前ェを抱けるなんてナァ!」
彼は私の服に手を掛けて思いっきり引き裂いた。
「いやぁぁぁぁぁ!!」
私の頭には地獄の光景が頭にフラッシュバックする。
彼に何度も犯されて身も心も汚される地獄。
「そんなに泣くなって…スゲー興奮すっからヨォ」
「お願い…やめて…私には…」
そう…
偽りであったとしても隼人は
私の彼氏なのだ…。

隼人は私に全てのことを話しても良かったのに
隼人は私を傷付けないように嘘を吐いた。
私を荒北くんから引き離すために…。

「隼人…助けて…。」
「ああ、新開か…アイツ…俺から由香チャンを引き離す為に彼氏だとか言い出すからヨォ…お前ェに近付けなかったんだよなぁ。」
彼は私の耳元に口を近付け
「でもお前ェから俺に歩み寄って来てくれた。
俺が何者か分かんねぇからなぁ…」
耳に水音が伝う
「ヒッ…!」
「俺のこと好きなんじゃネーの?」
「違っ…ムグッ…!」
否定する口を彼の口で塞がれる。
「んっ…あふ…あ…」
体の酸素が奪われていく…。
私は酸素を求めて口を動かすも彼の口がそれを許さない。

「ふぁ…はぁ…はぁ、はぁ…」
彼の唇が離れ私は酸素を求めて何度も呼吸をする。
「やっぱり、その顔良いネェ…♪
もっと虐めたくなる。」
「はぁ…いやぁ…やだ…」

彼は私の腹部を触りニヤリと笑みを浮かべる。
「なぁ…取引しないか?」
「えっ…?」
「もしお前ェが俺の女になるなら俺は最後までしねぇしお前ェを自由にしてやる。
だが、断るなら…分かってるよな?」
何度も犯された私には分かっている。
「お前ェの子どもが出来るまでヤルだけだ。」
「そんなの…酷いよ…。」
そう…どちらを選んでも
彼の女になることには変わりないのだ。
「選べよ、10.9.8.7.6……」
彼は返事を急かす。
真っ白な天井を眺め瞳を閉じた。







どうせ、逃げられない…。
ならば…いっそのこと…。
「私は…」
捕まってしまえば良い。




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