心愛と信愛 | ナノ

夢の中の幸せ


俺は気づけば公園にいた。
「ん…?さっきまで茶室に居たのだが…」
「東堂さん。そんな所で寝ていては風邪を引きますよ。」
「なぁ!?由香!!」
俺は由香の隣で寝ていたのだ…!
「東堂さんの寝顔可愛かったです。」
彼女は微笑む。
「俺はさっきまで茶室にいたのでは…。」
「もう…東堂さんたら、冗談はよして下さい。」
彼女は少し怒った顔をした。
そんな彼女も可愛いのだ…。
「えっ…冗談では無いはずだが…。」
俺は何度考えてもその答えしか出てこない…。
「東堂さん酷いです。」
由香は俺にデコピンを食らわせた。
由香になら何度食らっても良いがな!
「すまない…。俺…由香になにかしたのか?」
「今日は私とデートの日なのに…。」
「デ…!デート!?」
「はい。私…男の人とデートしたの初めてなんですよ…。」
彼女は泣きそうな顔をしていた。
「待て!由香よ!俺は断然嬉しいがお前には彼氏が…!それに、初デートは彼氏と…。」
「彼氏…?私の彼氏は東堂さんしか居ませんよ?」
彼女は首を傾げる。
可愛い!!!可愛すぎるのだ!!!
もう死んでもいいかも…。
「由香。ほっ…ほ、本当に俺で良いのか?」
すると、彼女は俺にもたれ掛かる。
「私…東堂さんじゃないと嫌です。」
「由香!?」
顔が近い!
しかも彼女は俺に顔を近付けてくる。
「えっ…ちょっ…由香!?」
「東堂さん。好きです。」
彼女の唇が俺の唇とふれ合うまであと数センチ…。
「俺も由香が好きなのだ…。」
俺は彼女に口付けをーーー
「オイ!東堂ォ!!!テメェぶっ殺すぞ!!!」
「なぁ!!??由香!!??」
彼女は荒北の声でこう言ったのだ。


俺は目を覚ます。
すると、俺は荒北に抱きつきキスをしようとしていた。
「あ…荒北!?由香は?」
荒北はぶちギレ寸前の顔をしていた。
「東堂ォ…。オメェ…死にたいらしいな…。」
「ちょっ…!待て!荒北よ!落ち着け…ギャァァァァァ!!」
茶室には俺の悲鳴が響き渡った。


くぅ…あれは、夢だったのか…!
由香〜!





人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -