心愛と信愛 | ナノ

失恋なのだ…。


由香に彼氏ができたのか…。
「良かったではないか〜!俺も嬉しいぞ!」
俺は思ってもいない事を吐いた。
これが失恋か…。
胸が苦しいのだ…。
どうせ、失恋するなら
告白しておけば良かった。
そんな俺の気持ちも知らない由香は
「私、本当は告白するか迷ってたんです…。
でも、東堂さんが私なら出来るてっ言ってくれたから…。」
あ…。俺が一押ししてしまったのだな…。
自分で自分の首を絞めるとは…
「成る程な…。俺が由香の恋を成就させたのだな!流石は俺なのだ!」
流石過ぎるのだ…バカな俺…。
「ありがとうございます。東堂さんのお陰です。」
「ははははー!そう誉めるでないぞー由香〜!」
俺が傷つくから…。
俺は由香の事が好きなのにな…。
由香は他の奴の彼女になったのだ…。
俺の彼女になって欲しかったな…。

「東堂さん?」
「ん…?どうかしたのか由香。」
彼女は心配そうな顔をしていた。
「凄く…辛そうな顔してます。体調が優れないのですか?」
「え…なぁ!?いや、大丈夫だ!その…なんだ…!ああ!昨日の晩御飯を食べ過ぎたのだ!」
「そうだったんですか!ちゃんと、薬は飲みましたか?」
「あ…ああ!勿論だ!大丈夫なのだ!」
俺、そんなに顔に出てたのか…。
でも、由香に心配されて嬉し…
てっ!バカなのか俺は!!
由香には彼氏が居るのだ…!
「そうですか…。」
「おっ…おう!ん?そうだ、由香。」
「どうかしましたか?」
俺は由香が明日休みなのを思い出した。
次いでに俺も休みなのも…。
「明日は暇か?いいレストランを見つけたんだ。」
この前のイギリス料理の店を調べる次いでに調べておいた店だ…。
「ごめんなさい。私、明日は彼氏と…デートを…。」
「そっ…そうなのか…。」
「ごめんなさい。折角誘って貰ったのに…。」
「いやいや、俺も急に誘ったからさ…。
明日、楽しんで来るのだぞ!」
俺は笑顔を向ける。


必死で作ったウソっぱちの笑顔を…。


 







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