心愛と信愛 | ナノ

苦笑い


襖の向こうには
迅と迅のお母さんがそこには居た。
「迅…。なんで…迅が…?」
「お前ぇこそなんで…?」
お互い、婚約相手をしらなかった…。
訳がわからない私達を置いて話を進められる。
そして、あとはお互いが書類に名前を書けば終りとなる所まできていた。

私と迅…二人だけにされた…。
「なぁ…迅…。」
「ん?どうした由香。」
「私は、真護の事が好きなんだ…。」
迅はうつむいた…。
「そんな事は知ってんだよ…。」
迅は私の頭をポンと優しく叩く。
「私、真護に会いたい…。」
「由香…。」
涙を流す…。
それを見て悲しそうな顔をする迅。
「真護に会って…私の気持ち伝えたい…よ…。」
迅は私を抱き締める…。
大きな胸板が私を支える。
逞しい…。
「お前ぇが金城の事好きなのは知ってる…。
でも、知って欲しい事が1つだけある…。」
「迅…?」
「俺の胸の鼓動…聞こえるか…?」
迅の胸のからは早い鼓動が聞こえる。
「由香。俺はなお前の事が…好きなんだ。
それだけは…知ってて欲しい…。」
「迅…私は…真護の…事が…」
すると、迅は私を胸から離し
「だよな!すまねぇ…。今の事は忘れてくれ!」
笑みをむけた…。
とても苦しそうな作り笑いを…。

ガッー
「迅!?」
私の手を掴み走り出した。
「行くぞ!」
「えっ!?行くって何処に?」
「決まってんだろ!金城の所だよ!」


真護の所へ私達は走り出した。





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