名前変換
エンマ第二話「名前」

エンマ社長と恋人になって数日後

初めてエンマ社長と電話で話した。

大人の色気があるエンマ社長の声に

自宅でスマホを握りしめた私はうっとりしてしまった。

そして名残惜しいけど夜遅い時間だったから

そろそろ寝ようという話になった。

「未来…」

急に名前を呼ばれてドキッとした。

その声は愛しさにあふれていて

胸が熱くなる。

「エンマ社長…」

「二人で話す時は社長はやめろ」

くすくすとエンマ社長は笑った。

その時初めて私はまだ社長と呼んでいることに

気が付いて慌てた。

「あ…ご、ごめんなさい!

でもなんて…」

「エンマでいいぞ」

「じゃあ…え、エンマ」

自分の顔が赤いのがわかった。

電話越しでよかったかもしれない。

「よくできました…って俺も照れるな」

エンマは本当に照れているみたいで

それがすごく嬉しかった。

「じゃあ、未来。おやすみ」

「おやすみなさい、エンマ」

電話が切れても

私はドキドキが止まらなかった。

今夜は眠れないかもしれない。

そう思いながらも私はベッドに入った。


to be continued

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