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天才(ハルヤ)

「あれ?島之内先生…」

未来は校舎の近くの花壇で

草むしりをしている島之内を見つけた。

「ああ、未来くん…」

「草むしりですか?

手伝いましょうか?」

「いえ…

ですが姫にそんなことをさせては…」

島之内は小声でそう言った。

いつもは未来を姫と呼ぶが

学校では先生と生徒だからだ。

「気にしないでください。

早く終わらせましょう!」

そう言って未来は草むしりを始めた。

「すみません」

島之内も隣で作業を再開する。

数分後。

「姫ー!」

もくもくと草むしりをした二人に

走ってきたのはハルヤだった。

「あ、ハルヤくん」

ハルヤを見ながら未来は

かがんでいる体を真っすぐにした。

「探しましたよ、姫」

「しかしよく見つかったな。

ハルヤくんは未来くんを探す

天才かもしれない」

「当たり前だ!

姫のナイトなのだから」

先生として接する島之内に

ハルヤは胸を張った。

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